就活をしている人の中には「大学時代に勉強したことを活かしたい」と履歴書の志望動機や面接で訴えるひとがいます。 そりゃあそうですよね。せっかく高い金払って4年間大学通ったんだから学んだことを活かして働きたいと考えるのは人間の感情的に当たり前ですよ。
ただ、残念ながら日本の企業の新卒採用のシステムは大学で学んだことをすぐ会社で活かせるほど整っていません。もっというと大学で勉強したことを会社に入っても活かせるケースは一部を除いてほとんどありません。
一部とは「機械工学」や「電気電子工学」、「情報(IT)工学」といったようなコッテコテの理系分野です。こちらの分野を大学で学んだ方は学んだことを活かして「自動車のエンジニア」や「システムエンジニア」といった仕事に就ける可能性が大いにあります。
しかし、その他の学部ですと大学で学んだことを直接活かせる仕事に就くのはなかなか難しいです。
大学で学んだ化学を活かして働きたいというケース
例えばの話、「大学で化学を勉強をしていたので科学系の仕事をしたい」という人がそれを仕事にする可能性は低いです。
もちろん化学の知識が必要な仕事もあります。しかしそういった求人は大学院でより専門的に学んだ人に持ってかれてしまいます。
また、研究職となると研究での実績も選考で求められますのでただ大学で一通り化学を学んだだけで活かせる仕事に就けると考えるのは甘いです。
それでもどうしても「化学を活かして働きたい」と考えているのなら
- 期限を決めて自分の学んできた分野のきゅうじんに絞って就活する
- 期限が来たらこちらの記事をもとに新たな仕事選びの条件を定める
- 定めた条件をもとに就活を再開する
このような感じで就職活動を進めたほうが内定をスムーズに取ることが出来ます。
語学力を活かしたいというケース
他にもよくあるのが語学力を活かしたいというケースです。
大学で外国語を身に着けたから活かしたい、と考える方は多くいます。言語ごとに求人数を比較すると
- 英語
- 中国語
の順です。その他の言語だとほとんど見かけませんね。
中途半端な語学力だけでは厳しい
そもそもどのくらいの語学力があるのかという点も重要ですね。実務レベルで英語を使うことが出来るかがひとつの目安です。
明確な基準はありませんが、海外の大学を卒業していれば間違いなくアピールできるでしょう。しかし、ワーキングホリデーや国内の大学でよくある一年間の海外留学の経験では英語力が実務レベルに満たないなと企業側から判断されることが多いです。
自分の英語力をもっと具体的に知りたい!なんて方はTOEICを受けてみてください。
TOEICのスコアが800点以上あれば企業は一定の評価をしてくれます。
企業は語学力の他に出来ることがないかを見ている
もし仮にあなたの語学力が高かったとしても、それだけで企業が内定をくれるわけではありません。企業は語学力のみならず、それに加えてあなたに何が出来るのかを書類選考・面接を通してじっくり見てきます。
絶対に「語学力一本で勝負してやる!」と決めつけてはいけません。
(通訳・翻訳になる場合は例外)
もちろん、大学で学んだことや語学力は一つの武器になります。しかし企業が見ているのは「自社が与えたポジションの社員としてやれるかどうか」なのです。
その点を踏まえながら自分は語学力以外に何が出来るのかをアピールしていきましょう。
ちなみに僕の友人で自動車の設計エンジニアをやっている人がいるのですが、その人はエンジニアとしてのスキル+αとして英語と中国語を話すことが出来ます。もちろん、仕事で使えるレベルで。
彼はあくまで技術者なので、英語と中国語は単なるスキルのひとつに過ぎないのです。もっと言うと彼にとって英語と中国語は、手段のひとつに過ぎないのです。
あなたが英語の他にメインで何が出来るか、それを考えながら就職活動していきましょう。