僕の経験から言う。
もう親の年齢が
60代にさしかかっている人は
今のうちから
老後の面倒をどうするか
考えていくべきだ。
何故かって?
年を取っていざ体が動かなくなったとき
後始末がつかなくなる可能性が
非常に高いからだ。
僕の祖父母の話をしよう。
数年前、祖父母は
35年住み慣れた青葉町の実家を
売り払い、老人ホームに移ることとなった。
何故なら祖父は病気で寝たきりになり、
祖母は認知症が悪化し
とても周囲の助けなしでは
生活していけない状況になったからである。
このとき、私の両親は
大きな苦労をすることになった。
何に苦労したかって?それは
祖父母の家の後片付けである。
祖父母の家を売り払うことになったので
当然ながら部屋にある家具などの
後片づけをしなければならない。
片付けは僕ら家族と叔父で行うことに。
しかし僕らは片付け初日早々、絶句した。
物が多すぎるのである。
祖父母の家の部屋の中は
そこまで汚くはなかったが
いろいろなモノであふれていた。
年代物の皿、数十年前の古いアルバム、源氏物語、書道の道具、趣味でやっていたダンスの衣装、インテリア用の置石etc….。
祖父母は決して
掃除をしない人ではなかった。
ただ、思い出の品とかを
なかなか捨てられない人ではあった。
だから物があふれてしまったのだろう。
ぼくら家族は必死に
祖父母の家の清掃、後片付けをした。
(僕はそのとき就活だったため、あまり参加できなかったが。。)
おもにやったこと
- タンス、椅子、テーブルなどの家具を外に担ぎ出し、業者に持って行ってもらう
- 大量の演歌のカセットテープ、本などをゴミ袋の中につぎ込み捨てる
- 賞味期限が切れた食品の処分
特に期限切れの食品を
処理するのが一番きつかった。
冷蔵庫を開けたら奥のほうに
賞味期限1年前の鶏肉とか
ごろごろ転がっていた。
全然気づかなかった。。。
あのときの祖父母の状態では
食品の衛生管理など既に不可能であった。
だって爺ちゃんは寝たきりで体動かないし
婆ちゃんはボケちゃって自分の身支度も一人で出来ないくらいだったからね!?
そして後片付けも終盤、、といったところで
きじのはくせいがあらわれた!
祖父が昔、
インテリアとして購入したものらしい
やばい、どうやって処分しよう。
全長1メートル以上あるし、
2階の奥にあるから簡単には
持ち運べないし。。。
どうしよう、どうしよう。。。
※結局父に潰して捨ててもらいました。
そんなこんなで
結局後片付けを終えるのに
数か月も掛かってしまった・・・。
このときぼくは
「自分の爺ちゃん婆ちゃんはたまたま掃除をしない人だったからこんなことになったんだ。他のひとはここまでひどくはないだろう」
と思っていた。
しかしこの祖父母の家の片付けから1年後、
テレビで
「両親が二人とも認知症になっちゃって自力で掃除とかも出来ない状況なので私が代わりに実家の面倒を見なければならないんです~。」
「仕事が忙しくて数年間実家に帰れなかった。そしてこの前ようやく落ち着いたので家に帰ってみたら親の認知症が進行し掃除出来なくなっていてゴミ屋敷になっていた。」
といった自分の祖父母と同じようなケースを
よく見るようになった。
こんな本も出るようになった。
・・・こういう本にもっと早く出会いたかった。
どうやら日本中で
同じ経験をしている人が
わんさかいることが分かった。
だから今回この記事を書くことにした。
この記事を読んでくれた人が
同じ思いをしないように。
正直今でも僕は
祖父母の状態が悪くなったとき
もっと何かできたのではないかと
考えてしまうときがある。
でも祖父母が
家の大掃除をしなかったのは
はっきり言って仕方のないことだ。
実は祖父母も
昔、僕らと同じように
自分の親(曾祖父)の世話をしていたので
自分たちも息子や孫に
面倒を看てもらえるのは
当たり前だと考えていた。
でもこれからは
子どもが親の面倒を看るのは
非常に難しくなってくるに違いない。
昔と違い共働きが増え、勤務環境も
厳しい状況になってきたので
親や実家まで手が回らないケースが
増えていくことが予想されるからである。
・・というわけで高齢の両親を持つみなさん!
若いうちから実家の片付けはコツコツやっていきましょう(唐突)
親御さんは出来るだけ若いうちからモノを減らしていきましょう!