あらすじ
つい先日、Twitterでは2人の男が激論を繰り広げていました。具体的にはZOZOの田端信太郎氏と「下流老人」の作者で知られる藤田孝典氏が「富裕層から多くの税金を取ったら貧困層の人にちゃんとお金が回ってくるのか?」議論していたのです。
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第二ラウンド勃発!
その後、しばらくお互い沈黙が続きましたが、第二ラウンドが始まります。今回の議論のテーマは2人のツイートから要約すると「子どもを持てるぐらい裕福になるには単に会社の給料を上げればよいのか?」です。きっかけはこのツイート
「経済力ないヤツは子どもを産むな」から「経済力なくても産まれた子どもはみんなで支えるよ」に変われないなら、そんな国は無くなった方が未来の人類、子どものためだと思う。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
これはこれで一理あるような気がしますね。すると田端氏は
これ要するに「貧乏人の子沢山」でもオッケー!!ってことでしょ?
女性の皆さん、どう思います??? https://t.co/07xuMSmRGY— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
いきなりバッサリ!しかし藤田氏は真っ先に反論します。
もう現代日本では「貧乏人の子沢山」は死語だし、現実に多子世帯は高所得者が多いというのは様々な論者が指摘していますよ。低所得世帯への再分配を強めないと世帯形成は困難になっています。対談以前に社会構造の理解で噛み合わない気がします。ZOZOには人が他にいないのでしょうか? https://t.co/PDyYkCdjxJ
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
これは確かに藤田氏が言う通り現代の日本では「高所得者=子どもが多い」そうです。そこで田端氏が藤田氏に問いかけます。
現実がそうなら、日本の少子化を救うには、高所得者の子沢山を増やすしかないですが、それに対しては藤田さんはNOなんですよね?じゃあ、どうやって日本の少子化を解決なさるおつもりなのでしょう? https://t.co/wShjlo8Ee3
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
藤田氏は答えます。
賃金による一次分配を増やす。社会保障による二次分配を増やす。そのための組織的な運動や要求をするだけ。利潤が凄まじいのに時給1000円とか、あり得ないほど賃金を抑えている企業に組織的に是正を促していきますよ。 https://t.co/8Dg6KDireD
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
藤田氏の意見はごもっともですが、果たして運動や要求でそう簡単に企業が変わるのか・・・。そこで田端氏はさらなる質問をぶつけます。
最低時給は具体的に幾らが好ましいんですか?
その時給だと倒産してしまう!!という中小企業のオーナーには何といますか? https://t.co/wJINKpjkpl— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
藤田氏は答えます。
賃金を払えない、払う余裕がない企業には言わないですよ。払える企業にしか言わない。しつこいですが、月に行ったりバイオリン買えたりするような企業(笑)広報や企業宣伝にはリスクも付き物です。ゆとりがあることを明らかにしたのだから、責任もって非正規の待遇改善に尽力して。 https://t.co/FimZ03ydh8
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
「高賃金を払える企業にしか払えって言わない」だと?それだと高賃金を払えない中小企業はますます人が集まらなくなるし高賃金を払える大企業に人が集まってしまうので余計に貧富の差が拡大してしまいますよね。
しかし田端氏、ここで思いもよらぬ発言をします。
最低時給の賃上げは、実は僕も賛成なんですよ。そんなんで潰れる生産性の悪い企業はさっさと倒産してしまえ!!!という意味で。1300円くらいまではいいんじゃないですかね。 https://t.co/wJINKpjkpl
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
あれ?田端氏が初めて藤田氏の意見に賛同している・・・。もしかしたら議論が円満な感じに終わるのかも?
素晴らしい。一部上場企業なら同感です。ZOZOの非正規雇用の皆さんから始めてくれたら説得力があります。あまりに非正規の待遇が悪いですよ。前澤社長にもお伝えください。時給1000円はないよ。 https://t.co/JVFuPuIPuo
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
このまま議論が終わってしまいそうです。しかし、田端氏はここで藤田氏に意地悪な質問をぶつけます。
具体的に幾らの最低時給が好ましい!と言えない時点で、貴殿の主張は????なんですが・・・。貴殿は、生産性の悪い中小企業のオーナーと、額に汗する労働者とどっちの味方なの? https://t.co/4WqtItM2S8
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
田端氏は藤田氏の主張の脆さをつつきます。しかし藤田氏も負けてはいません。声を荒げてこう返します。
まずはZOZOの非正規雇用労働者の話をしています。一般論、中小企業は関係ない。まずは自分からでしょう!1300円と言いましたよ!やりなさいよ! https://t.co/rPZVdDBCpU
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
強引にZOZOの話にすげ替えました(笑)しかし田端氏は藤田氏の主張を難なくかわします。
自分からってwww 僕は1株も持ってないタダの社員なので・・・。知らんがな。NPOの経営者なのは、誰でしたっけ???www https://t.co/unNK1EG99b
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
これは田端氏のおっしゃる通りで株式を所持していない以上、社長に強く言える立場ではないんですよね。田端氏はあくまでZOZOの一社員なのです。しかし、藤田氏はなおも追撃をやめません。
逃げんな!社長にも真正面から発言できる立場なら、ZOZOの非正規雇用の処遇改善しろ!1300円からでいいからまずはやってから発言しろ。 https://t.co/6aeyBG29lX
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
もう完全にブチ切れています。さあ、果たしてZOZOのアルバイトの時給は1300円になるのか?ここで田端氏は反撃に転じます。
貴殿こそ、まずは私との公開討論から逃げないで頂きたい! そして、最低時給1300円が実現したあかつきにはそれで潰れる中小企業オーナーの苦情から逃げないで頂きたい。勤務先の利益状況と、従業員の待遇は独立の問題では? https://t.co/wn23rthLOd
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
田端氏が上記のツイートで述べられている公開討論の件は最後にお伝えします。田端氏は声を荒げている藤田氏とは対照的にあくまで論理的に藤田氏を説き伏せます。
しかも田端氏、ここでとどめの一言を藤田氏に突きつけます。
別に私は、ZOZOのオーナーでもないイチ社員なのですが、なぜに貴殿はZOZOにだけ時給1300円を最低時給として要求して、その他の中小企業を含む企業一般には要求しないのですか? 法の下の平等に反していませんか? それこそ、まずご自身のNPOで最低時給1300円を実行なさってはどうでしょうか? https://t.co/wn23rthLOd
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
もうやめて!田端!とっくに藤田氏のライフはゼロよ!もう勝負はついたのよ!
田端氏と藤田氏の公開討論は実現するのか?
最後に先ほど述べた「公開討論」の件のお話をしておきます。きっかけはZOZO前澤社長のツイート。どうやら二人のやりとりをみていたようです。
田端さん、ツイッターだともう追いきれないから、この藤田さんって方と公開討論してよ。見れたら見るから🤓 @tabbata @fujitatakanori https://t.co/h73tTq7Ubb
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2018年10月22日
見れたら見るから(必ず見るとは言っていない)前澤社長、なかなか意地悪です(笑)すると田端氏はこう答えます。
すみません、藤田さんが乗ってくれるならやりたいです。 https://t.co/wRWAwyyKaP
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
結構乗り気のようです。そしてなんと藤田氏も
あ、面白そうですね。関心を持ってくれてありがとうございます。真剣に日本の子どもたちを語るなら資本家の社会的活動には期待していますよ。新時代の資本家像を示してほしいです。企画楽しみにしていますから。 https://t.co/I0fiqPPFtK
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
はい、いつ公開討論しましょうかね? https://t.co/LBoNmSCFAU
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
すごい!二人の公開討論が実現するんだ!ボクは絶対見ようと心に決めました。しかし、、、
「最低時給の賃上げは、実は僕も賛成なんですよ。そんなんで潰れる生産性の悪い企業はさっさと倒産してしまえ!!!という意味で。1300円くらいまではいいんじゃないですかね。」と言いました。一部上場企業なんだから、生産性の悪い企業ではないです。生産性の良い企業になってからやりましょう。 https://t.co/E2aWTwhJw6
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月22日
見事に逃げられました。しかし、田端氏は追撃の手を緩めません。
すみません、藤田さんの文、主語がわかりません。生産性の良し悪しは上場してるかしてないかと直接に関係があるのですか? 生産性の悪い企業では労働者の待遇は悪くても仕方がないの?最低時給を議論する労働法制で、上場企業か否かは議論で区別していいの?君は結局、俺と公開討論する気があるの? https://t.co/Vi2gHOSPy6
— 田端@田端大学塾長である! (@tabbata) 2018年10月22日
もうやめて!田端!とっくに藤田氏のライフはゼロよ!もう勝負はついたのよ!(2回目)
藤田さん、貧困層を救う絶好の機会だから田端さんと公開討論しましょう
ボクは藤田さんが田端さんとの議論を避けるのは非常にもったいないと考えています。別にボコボコに論破されても良いんですよ、
何故ならもし藤田さんが田端さんに論破されても貧困から抜け出すためにはどうすればよいのか日本中の人が考えるきっかけになるからです。これだけでも大きな意義があります。
ですので藤田さん!田端さんと公開討論してください!
ふたりの考え方がわかる本をご紹介
最後に、田端さんと藤田さんの著書をご紹介します。
まずは田端さんがメディアの成り立ちから影響力について述べられた「MEDIA MAKERS」
個人をブランド化する方法を説いた「ブランド人になれ!」
次に藤田さんが収入の少ない高齢者の問題を扱った「下流老人」
国民全体の貧困問題について取り扱った「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会 」
どれも面白いのでぜひ読んでみてください。